やる気の正体と効果的な環境変化

やる気問題とは

学校の教員や塾講師など教育業界に長年いると、よく頭を悩ませる問題として生徒のやる気問題が挙げられます。勉強の成果やテスト結果は時間×質×やる気で決まると言われています。本気で結果を出そうと思うなら、時間やる気も必要です。いくら学習時間や学習の質を確保しても、生徒のやる気次第で無意味になってしまいます。教育業界だけでなく、保護者の方も多く悩まれている問題でしょう。私もまだまだ模索中ですが、今回は一緒にやる気の正体について考えていきたいと思います。

やる気の出る要素

多くの生徒を見ていると、急にやる気に満ちて学習にすごい勢いで取り組み始める生徒を見かけます。生徒が急にやる気になるのは、どんな時だったか思い出してみるとパターンが見えてきました。

① 成績UPへの欲求が溢れたとき
② 夢や目標に向けた意識の高まりが見られたとき
③ 友人や周囲の雰囲気に触発されたとき
④ 先生からの励ましとサポートが響いたとき
⑤ 学習に対する自信で自己肯定感が向上したとき
⑥ 効果的な勉強方法や学習戦略の発見できたとき

簡単にまとめると、





①と②は生徒自身の想いからやる気になった場合





③と④は環境が気持ちに影響を与えてやる気になった場合





⑤と⑥は体験や経験から先々の見通しが立つ安心感でやる気になった場合です。

これらの要素は複合的に組み合わさって相乗効果を生み出すように感じます。特に比較的短期間で効果が現れやすく初めに取り組んべきことは、環境が気持ちを変化させたやる気だと思います。

環境の変化がやる気向上の第一歩

まわりの環境に触発されて勉強を頑張ることで、成績が上がったり自己肯定感が高まると、目標を前向きに意識し始めるという段階的なプロセスが生じます。生徒自身の内側からやる気を引き出す声掛けやアプローチもありますが、効果は千差万別で生徒によるところが大きいです。また、せっかく内側からやる気になっても環境が整っていないと維持や継続が難しくなります。したがって、現在、子どものやる気がなくて悩んでいる場合、環境を変化させることが最も効果的である可能性が高いと考えています。『時期が来たらやる気が出るだろう』とそのままにすると、いつまでたっても変わらないか手遅れになる可能性が高いでしょう。

具体的な環境変化の方法

小・中学生が急に学校環境や友人を変えることは難しいでしょう。現実的な方法としては次のようなものが挙げられます。

① 家庭の中で勉強しなければいけない環境をつくっていく
② 図書館や学習塾の自習ブースなど集中できる環境を利用する
③ 通っている学習塾を変える

①は保護者の方が中心となって環境を変化させる方法です。統計的に読書が趣味の親だと子どもも相対的に読書の量が多くなることが示されています。親が本を読んでいる環境を見ていると、自然と本を読むようになるのでしょう。子どもに最も影響を与えるのは親や家庭だと言えます。家庭環境を変えることができれば、効果は絶大でしょう。

②は家庭では集中できない場合にオススメです。図書館や学習塾の自習ブースを利用すると、周りが静かな環境で勉強に集中できます。特に、やる気に満ちた生徒がまわりに多ければ触発されて、やる気になることも多いでしょう。しかし欠点として、強制力がない事が挙げられます。勉強のために自主的に図書館や自習に向かう必要があり、その手間で挫折する生徒も多く見かけます。継続できる生徒なら効果的な方法といえるでしょう。

③は学習環境を変えるという意味でとても大きいかもしれません。特に現在、塾に通っていて成績ややる気に変化が見られず、自習ブースの利用も上手くできていないなら、他の塾への転塾も一つの選択肢です。慣れた先生のもとで気軽に質問できる環境も捨てがたい所ですが、転塾はやる気になる第一歩として大きく貢献してくれることでしょう。

まとめ

やる気問題は学習の成果に大きな影響を与える要素の一つです。やる気の出る要素はいくつかありますが、環境を整えたり変えることは効果が高く、やる気を維持するにも必要不可欠なことです。環境を変化させる具体的な3つの方法を書いていますので参考にして頂き、できる所から取り組んでみてください。

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